2016年04月03日

日本海の水温について

前回、『日本海』蒲生俊敬著を読むという記事を書いた。

そのなかで、日本海の深層水の酸素の減少や二酸化炭素の増加は、温暖化の傍証にはならないと論じた。

しかし、日本海の海水温は上昇しているというデータやグラフは、枚挙にいとまがない。
そういうものをよく見てみると、観測点が人工的に汚染されていたり、観測精度が悪かったり、たくさんのデータを繋ぎ合わせる時に、さまざまなトリックが使えるなどの、問題の多いものばかりだ。

温暖化していないのに、強引に温暖化しているように近似線を引いているものもある。
たとえば、こんなグラフ。
気象庁ホームページ 各種データ・資料
海洋の健康診断表 総合診断表 第2版  1.1.3 日本近海の海面水温
http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/shindan/sougou/html_vol2/1_1_3_vol2.html

そして、また、前回の記事ではこのようにも書いた。
「沈み込む回数と水量が減っている可能性もあり、その原因も他にあるのかもしれない。」
実は、このことを書きたかったのである。やっと本題です。

私は、閉鎖性の高い日本海は、沿岸にある日本と韓国の原発と、生活排水が、日本海の水温や生態系に深く関係していると考えている。
ここに一つのデータがある。
水温 日本海2.jpg
気象庁
各種データ・資料、海洋の健康診断表、総合診断表 第2版、 1.1.4 日本海固有水
http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/shindan/sougou/html_vol2/1_1_4_vol2.html

水温の変化を見てほしい。
深さ800mのデータでは、1980年ころから徐々に上昇しており、それ以前はまったく上昇していない。
同じく深さ2000mのデータでは、1994年あたりから上昇しており、それ以前は上昇していない。
もし、二酸化炭素の増加により気温が上がりそして海水温が上がるのだとしたら、産業革命から徐々に上昇しなければならないだろう。

なぜ、1990年あたりまで平坦で、それ以降直線的に上昇しているのか。私なりの仮説を述べたい。

まず、日本海は閉鎖環境であること。もちろん、対馬海流もあり、流入する河川も海峡もあるが、ほぼ閉鎖環境である。
原発が30基ほど隣接している。
原発は、1970年から作りはじめられて、ほぼ10年で10基、2000年には、40基まで増えた。
そのほとんどが日本海に面している。
  全国の原子力発電所 運転開始年
http://n-seikei.jp/2011/03/post-2446.html
  日本の原子力発電所の運転・建設状況
http://www.japc.co.jp/atom/atom_1-7.html

この原発の増加と、深さ800mの水温の変化が一致していると私は読み取る。
そして、遅れて追従するように深さ2000mの水温も変化している。

もちろん、原発の温排水が、直接水深2000mの水温を上げているのではなく、温排水の影響で冬季の沈み込みの量が減るか、または沈み込む水が十分に冷えきれないのだと考える。そして沈み込めない温かい海水は、2000m以上の浅い水域で滞留することとなり、その水域の水温を上げ続けている。
 ようするに、人工的な温排水の影響によって局所的でも表面の海水温が上がり、冬季の熱塩循環を弱めるか量を少なくするかしており、その結果、暖かい海水は2000mよりも上に溜まり続ける。

もしあれば、2500m、3000m、3500m などのデータも観てみたいところである。
そうしたら、いっそう私の仮説が正しいと言えるか、間違いなのか、はっきりすると思う。

いちどこのように、底層水への沈み込みが少なくなると、深層水がどんどん温まり、さらに底層水への流入量が減っていくということになってしまうのではないだろうか。もちろん、自然は複雑であるから、何がどう影響して、そのあとにどう変化するかは、解らないけれど。

また、なんでもかんでも自然の変化を温暖化のせいにしてしまうと、本当の原因を見失い、対策を取ることができずに、被害を大きくしてしまうことにもなるだろう。
posted by ta meta ta at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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