2016年04月03日

『日本海』蒲生俊敬著を読む

数週間前、TBSラジオで、衝撃的な話を聞いた。

温暖化している決定的な証拠がある! みたいな衝撃

日本海が、温暖化しているということが実測値から解った、みたいな話。

で、これは読まなければいけない、温暖化しているのかしていないのか、これではっきりするぞと思った。

まずは、その衝撃のラジオ
ポッドキャストで聴けます。
【Podcast】「海洋学者・蒲生俊敬さんが語る日本海の謎」3月16日(水)放送分
http://www.tbsradio.jp/13976
ユーチューブはこちら。
22 蒲生俊敬×荻上チキ 「日本海の謎」フル2016.03.16
https://www.youtube.com/watch?v=u9Ty6hiW4Z4

そして問題の本
『日本海』蒲生俊敬著 講談社 ブルーバックス

そして、読んでみた。
結論から言うと、この本では、日本海が海水温が上昇しているとはっきり実測値で示していないし、論証もされていなかった。

では、詳しく見ていこう。 

海水の酸素濃度が減少している?
たしかに、日本海の酸素は減っている。これは、おそらく富栄養化によるものだろう。
海水の二酸化炭素量は増えている?
これも、おそらく富栄養化によるものだろう。
 人口排水は、栄養に富みそして暖かい。特に沿岸で、栄養に富み温かい水があれば、盛んに有機物が生産される。そしてその有機物が深海へ流れ込むことによって、分解される時に、酸素を消費して二酸化炭素を出す。
 この本の中では、栄養塩は影響していないと論じているが、クラゲの大発生の時に多くの観測結果から言われたことは、日本海の富栄養化がクラゲの大型化と大発生に関与しているということだ。

トリチウムが深海に少ない?
SDIM2059.JPG
浅い場所では増えて、深海は増えていないのは、原発から常に排出されているトリチウムが浅い場所では計測されているのではないか。スブリング8でしらべたら解るのかな。
それから、比較が、1984年と1998年との2回だけというのも物足りない。

沈み込みの間隔が長くなっているのか?
SDIM2058.JPG
この実測値から解ることは、沈み込みがあった時期は、
1949年、
1972年、
1986年、
2001年、となり、その間隔は、23年、14年、15年となり、沈み込みが起きる間隔が延びたということはない。

しかし、蒲生氏は、このような図を描いている。
SDIM2061.JPG
間隔が広がっているが、これは事実に反する。
 詳細な議論になれば、賛否両論あり甲乙つけがたくはなるが、事実に反する図をねつ造してはいけない。科学者として、どうなのだろうか。

沈み込みの間隔が広くならず、酸素濃度の減少と二酸化炭素の増加は富栄養化と沿岸の人口排水や干潟の変化によるものであるとも考えられるのであるから、即、温暖化による影響だとはっきりと断言することはできない。
しかし、沈み込む回数と水量が減っている可能性もあり、その原因も他にあるのかもしれない。
すくなくとも、この『日本海』という本から、温暖化を実測値によって証明できたとは言えないことは確かである。
posted by ta meta ta at 18:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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