2009年04月13日

夜間の電力は余っている発言について

ずーっと、「夜間の電力は余っている」と発言をしてきました。そして多くの誤解を生じる言葉であると気が付きましたので、詳しく解説いたします。

電気に詳しい方なら、もう気づかれていると思いますので、一般の方にわかりやすく説明いたします。


手っ取り早いのは、電力会社に聞いてみることです。
聞いてみましたが、そのようなケースでの温室効果ガス削減量については試算を行っておりません、ということでした。残念。

電力会社で周波数を監視されている方は、一番真実をご存知かとおもいます。

電力が余っているという表現は、正確には
「夜の発電能力は余っている」というべきでした。

質問、発電能力が余っているだけなら、夜間でも節電したらその分は効果があるのではないか?

データ参考リンク 電力データ
一応参考までにです。データ改ざんが日常茶飯事だった電力会社や関連団体の発表です。
または、こちら

昼間の需要に合わせて、火力発電所などは稼動していました。夜になって、完全に停止するものだけではなく、車で言うような「アイドリング状態」になる発電所もあります(あくまでも喩えです)。発電はしていませんが、すぐにでも発電できる状態にしてあります。すぐとは言っても、動きが安定するまでは時間がかかります。別の火力発電では翌朝の需要に合わせて動き出します。夕方は、徐々に発電を止めていきます。その動作が、効率を悪くします。夜に節電をしても、夜の電気を使わない時間にさらに需要が下がるだけです。それは効率を悪くするだけで、負荷率をさらに下げても、節電分がそのままCO2排出削減にはならないということが見落とされています。一日中回し続けているのなら効率が一番良い状態で使い続けられますが、夕方止めて朝にフル稼働させる現状で、さらに夜の消費電力を2時間ばかり押し下げても、実際のCO2削減にはつながらない。発電能力を温存していて発電しないことは、無駄なのです。電気を捨てているのと同じことなのです。ですから、エコキュートなどで、夜間の余った発電能力を利用して需要を増やそうとしているわけです。

節電をするなら、夏の昼間のピークを減らす努力をすると共に、夜間の発電力を有効利用することです。

また、夜間、揚水発電で、周波数を一定にしますが、夜間でもフレキシブルに需要に対応できるのなら、揚水発電そのものがコスト高で効率が悪いので使いたくはないのですが、発電能力を捨てるぐらいなら効率が悪くても使ったほうが良いということで、揚水発電を利用しています。それはどういうことかというと、原発と汽力による発電によって、その発電能力は需要を上回っているというということです。ウキペディアは好きではありませんが、参考までにリンク
「余剰電力」という言葉も気をつけてください。単に休んでいる発電所と、原発などのように、発電するためのエネルギーは使い続けているが、電力需要がないとエネルギーを無駄に捨てて発電しないという余剰との2種類があることを。もちろん問題なのは、エネルギーだけ使い続けて発電しないような「余剰電力」を抱えた発電所です。実際にこれがどれだけあるのかは、電力会社は公表していません。もちろん完全に停止している発電所でも、夏場に利用する発電所は維持費がかかります、それらはCO2排出量として計算されます。


別の観点では、火力(コンバインドサイクルであっても)一番効率よい状態で、CO2排出量は計算されます。夜間のトルクをかけていない発電機にさらに負荷を軽くしても、計算どおりのCO2削減にはなりません。

ある場合には、夜間の負荷の変動分は、水力発電(揚水の汲み上げと発電)や、送電のやりくりで調整したりしますので、節電した分がCO2削減にはすべて結びつきません。これは昼間でもいえることですが、夜間に特に言えることです。


電気は、使う分に合わせて作られます。
しかし、どれだけ使うかは解らないので、電圧や周波数が一定になるように、常に監視しながら発電をしています。ですので作られる電気は一定ですが、微妙に変動しています。そして微妙に作りすぎると、発電機の回転を遅くして、微妙に足りないと、発電機を力強く回します。昔は人が調整したり、水力発電では、おもりの球のようなものが回転していて、取水口と直結していて回転が一定になるように水量を調整していました。今は、コンピューターがやってくれます。

夜間では、汽力(火力の昔の形)と原子力は、使いたい時に瞬時に駆動するとか、止めたい時にすぐに止めるとか出来ませんので、発電をし続けます。
火力(コンバインドサイクルなど)は出力を調整できますが、「効率が一番良いトルク」というものがあります(たとえば自動車がいちばん燃費の良い速度というものがあるように、)。調整のために、例えばライトダウンキャンペーンで軽くなった負荷の分の変動を一定に保つためにトルクを調整しても、そのまま燃料の節約にはつながりません。
 あるサイトで、電球を一つ消したら、その分の発電量は減るので、その分のCO2削減になるというコメントをウェブ上で見かけましたが、机上の空論です。確かに単純計算ではそうなりますが、たくさんの要素が加わってくる現実では、そうはなりません。変動分を水力で補正していたら、完全にCO2削減にはならないと断言できます。性能の良い内燃機関であっても、電球一個分の変動に対応して燃料消費を調整しているとは考えられません。


2007年実績で、ライトダウンキャンペーンでの節電は、一時間当たり、49万kwhでした。全国で10000万kwhぐらい使われていたとすると、0,5パーセントの節電になる(正式な電力会社の発表ではない)。これだけの変動であれば、単純計算でコンバインドサイクル数基を停止させたかもしれない。正式なデータがないので、憶測でしかないが。


発電所を減らし、二酸化炭素を減らし、環境を守る、そんな節電は、恒常的な、そして大幅な節電が必要。
一時的に少しだけ節電しても、意味がないばかりでなく、節電に対して誤解を招くだけ。

一時的な節電では原発を無くすことは出来ません、火力発電所を無くすことは出来ません。
継続的な節電が必要です。景気が悪くて工場が停止して消費電力は落ちてCO2削減にはなっていますが、景気は悪いままです。景気がよくなれば、人は活動をして、電気を使います。景気と節電は矛盾しているかのようです。今の快適な生活を維持しつつ、恒常的な節電を行うことは不可能に近いでしょう。夢のような機械でも発明されない限り。


または、夏の昼間の節電です。夏の暑い数日の数時間のためだけに、発電所が数基動きます。無駄です。コストを上げます。この時間帯なら、何をどう節電しても、本当にCO2削減につながります。火力発電所を一基停止させることが出来るかもしれません。6月の夜間に電灯を消すより、確実です。


いま、東電の火力発電所は、汽力からコンバインドサイクルに切り替えています。原発と汽力が、発電の何パーセントを占めるのか、正確な値を知りたいところです。
 またそれらによる夜間の余剰電力の値も知りたい。

さらに、東電と北海道では、電力の使われ方も違うし、発電方法も違います。日本としてひとくくりで話すことは乱暴だったかもしれませんが、以上説明しました事は、すべて当てはまります。ただし、北海道の最大発電量は、冬の昼間です。また関東でのエアコン使用ほどピークを作らないので、石炭と原子力で5割以上のベースを作っています。


真夏にエアコンを使わないのが節電になりCO2削減になるといいましたが、大きな建物は、エアコンはガスで動いています。これなんかは、本当に使わない分だけCO2削減になりますね。
posted by ta meta ta at 09:04| Comment(0) | TrackBack(1) | 環境問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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