2016年05月24日

ムジナモ 自然と人工

ムジナモを増やそうとするときに、二つの側面がある。

兎角、人工的な環境で増やせる環境を、そのまま自然界で再現したら、自然界でもムジナモが復活すると短絡的に考えてしまいがちだ。

しかし、人工的な栽培環境で増えるのと、自然界で生き残っていける条件とは、全く別である。

バケツに栄養塩を入れ、phや、酸素と二酸化炭素、酸化しやすさ、水温、日照、などなどを調節してやり、他の藻や微生物の増殖を抑えたり取り除いたりしてやれば、いくらでも増やすことができる。

しかし、自然界にそんな環境は存在しない。
自然界のムジナモは、多くの他の動植物に囲まれて生き抜いている。
人工的な環境では、一株から数百まで増えることができるが、自然界では、1シーズンで、数十かもしれない。大きく育つことができなくても、小さいままで殖芽を形成することもできるから、その年には恵まれた環境になくても、次の年にかけて殖芽をつくることもできる。運悪く浮上できない殖芽は、そのまま水中深くで殖芽のままで耐えることもできる。

ムジナモが消滅しない鍵は、何度も主張しているが、落葉の堆積と泥炭層である。泥炭層に接している湿原か、もしくは、泥炭層を通過してきた地下水が涌き出ているような沼であれば、ムジナモはしっかりとした葉茎を形成することができ、他の藻に負けずに成長し続けることができる。たとえ食害にあっても旺盛な成長力で消滅することはない。

他の動植物に囲まれていても、それらに負けない葉茎を形成できる条件、それは、泥炭層を通過してきた地下水がある沼、あるいは泥炭層に接している沼、落葉が厚く堆積している沼である。

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これは、5リッターほどのバケツに、3分の2以上がピートモスと腐葉土、水深は5センチほど。
センニンモが勢いよく育つ。クロモも育つが大きくはなれない。
さまざまなアオミドロ、藻。
サカマキガイ、モノアラガイ、ミズマイマイ、ヒル、さまざまなミジンコ、が入っている。
普通であれば、藻に覆われてムジナモは消滅するとか、ミジンコやサカマキガイにかじられてムジナモは無くなってしまうとか思われるところであるが、ムジナモは、しっかりとした葉と茎と捕虫葉とを形成し、ミジンコを捕っているのも確認できる。
このような環境では、サカマキガイなどの殻は、固くしっかりしたものになる。クロモも白化することもなくしっかりと育つ。

すべてが健康的である。
おそらく、湖が形成され、そこに動植物の死骸が堆積し、湿原になった場所に適応した動植物たちなのであるろう。さらに、氷河期を乗り越え、寒冷な場所に適応しているのかもしれない。センニンモが、春先に芽を出し、初夏にはもう殖芽を形成するのをみると、そう憶測するのが正しいと感じる。ムジナモも、高温になりすぎると調子が悪くなり、途端によわよわしくなりミジンコにかじられて小さくなっていってしまう。

人工的な環境で、爆発的に増やそうとするのと、自然界でムジナモが生存し続けられる環境とは、全く別であることが理解できた。
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2016年05月23日

盥のムジナモ

カイミジンコ、アオミドロ、タヌキモ、ばかりが優勢となり、それらを取り除いた。

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ムジナモは、60個くらい。一か月前からほぼ倍になった感じではあるが、さらに2倍くらいにはなっていてほしかった。アオミドロとカイミジンコが増えすぎた。

すこしタヌキモも残した。

そして、一番悩むところは、この状態なら、またカイミジンコが増えてムジナモを食べつくしてしまう。

アオミドロ、タヌキモ、などを残して、ムジナモだけが食べつくされるのを防ぐのではあるが、またムジナモよりも優勢になってしまわないようにしたい、量が難しい。

カイミジンコ対策として、メダカと、スジエビを投入。これも量が少ないと効果はないし、入れすぎるとメダカとスジエビがムジナモをかじってしまう。これも量が難しい。

ただ、環境が適切なら、お尻をかじられつつも、前へ成長していくので、食害を怖れるよりも環境をムジナモに適したものにする方に注意を払いたい。

水温、沈めたピートモスと腐葉土の状態、日の当たり方、栄養塩、などを注意したい。

トンボが卵を産んでくれたら、ヤゴはムジナモをかじらずにミジンコを食べてくれるので歓迎したいところではあるが、そう希望通りにはいかない。

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2016年05月19日

イトトンボ 

ムジナモ水槽から、イトトンボが羽化した。

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飛べるようになったら、外へ逃がしてあげよう。
posted by ta meta ta at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 平衡水槽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月15日

ムジナモと泥炭湿地

ムジナモは、落葉や葦などが堆積した、「腐植栄養湖」もしくは、泥炭層が厚く堆積した上にできた湿原などに適応した植物なのだろう。

水は、酸性、貧栄養、細菌やバクテリアも少ない。普通の植物ではちょっと厳しい水質でも生きていける。
逆に、他の植物が良く育つことができる水質であると、苔や藻に覆われてしまい、ムジナモは優勢となれない。

泥炭層を通ってきた地下水が涌き出ていたらなお良いのだろう。
宝蔵時沼でも、地表を覆っている土を取り除くと、下層の泥炭層が水に触れることができ、水質が改善され、ムジナモは、勢い良く育つ。

宝蔵時沼では、底の土を掘り上げ、刈り取った葦を沈めることを毎年行うと良いだろう。
彫り上げ田だったころのように、稲わらも底に沈むようだと良いのかもしれない。

水質は、タンニン、フミン、硫黄、などの泥炭層、腐植植物由来の独特なものがあるだろう。
酸性、貧栄養、ゆえにプランクトンも少なく雑菌も少ない、ミジンコによる食害も少なくなる。食虫植物であるから、もちろんミジンコを捕獲し自身の栄養にするのではあるが、ミジンコが多いと、捕獲するよりも自身が食べられてしまう方が多くなり、ムジナモは優勢となれない。

ミジンコは食べるがムジナモは食べない動物、たとえば、メダカなどの小魚、ヤゴなどの肉食の水中昆虫などが共生できていると良いかもしれない。

ムジナモがミジンコを捕獲できる頻度は、人間で喩えると時々食べられる御馳走くらいで良いのだろう。

泥炭層ゆらいの水質についてもっと詳しく知ることができたら良いのになあ。
何がいちばんムジナモに効いているのだろう。

posted by ta meta ta at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ムジナモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする